
私たちの MIU MIU
par MizoguchiTsubasa
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このオンラインストアの中にも特集カテゴリーを設けているMIU MIUのVINTAGE
数年間を通してここまで一つのHOUSE、デザイナーに固執して提案し続けることは今までなかったかもしれない
2020年代中期は誰もが認めるPRADAグループの時代
ファッションデザインというよりは主にアパレルデザインにおいてだが日本や韓国、ヨーロッパでも、MIU MIU調だとかMIU MIU風
そんな、デザインとすら呼べないようなものに溢れた今日この頃
<オブラートに言ってこれだ>
わかる、わかるよ
プロパーで何個も何個も買えるような代物ではないものだから、そこにつけ込みたいんだよね
みんなの消費欲求を満たすためだけに生み出される虚しい産物
嗚呼、うんざりである
これらの提案は私たちから送る最大限の皮肉
私たちのクリエイションは常にそんな感情から生まれている
私たちはあくまでも本物を使ってみんなの欲求を満たしたいから
MIU MIU AW1999
TYPE A-1 LEATHER JACKET
1999年秋冬を伝説のコレクションと呼ぶのは少し大袈裟だったろうか
いや、昨今のファッションデザインへの影響値でいうとマルタンによるHERMESのそれにも十二分に匹敵する程の重要度の高さだったと思う
なんでもないブランド古着の価値を高める為の言葉として言葉だけが飛躍しすぎてしまっているARCHIVEという言葉だけれど、こういう服には積極的に使っていきたいね
このレザージャケットのシリーズは過去に2着ほど買い付けで見つけたことがあるのだけれど、全てストラップは欠損していた
トレンチコートのベルトみたいなもので、無くなってしまっているのが当たり前という感じ
今回のこちらの個体も例によって欠損してしまっていたのだが、当店でセレクトしているアントワープのデザイナーズブランドJULIE KEGELSがプレゼントしてくれたノベルティの靴紐ベルトが奇跡的にマッチしたので購入者特典でプレゼントしている
こんなところが何ともうちの店らしいな。と自画自賛をしておく
MIU MIU AW2006
CROPPED TROUSER IN WOOL GABADINE
この所謂"ちんちくりん丈"のパンツが気分なわけだけど、こういったムードが当時の本物から掬い上げられた瞬間は何とも嬉しいものだ
MIU MIU AW1999
キャンペーン・ビジュアル
ダサいなー、救いようもなくダサい
悪い意味でダサい
当時の"本物"がまとっている空気を現代でクールに着るには、スタイリングでの調和が如何に重要なのかということを示している
MIU MIUっぽく作られたそうではない何かを
それっぽく着れば、満足できるのかな
自分の本当の所有欲求を満たしてくれるのは、いったいどういった製品なのか
それをいったい、どうやって着たいのか
どちらも同じぐらいに重要だと思うのだ
2008年までのわずかな期間しか存在しなかったMIU MIUのメンズライン
ギンガムチェックのウエスタンシャツは両玉縁のポケットデザインが何ともイカしている
筆者もリアルに着たい1着だ
このコットンシルクのストライプドレスシャツも当時のメンズラインによるもので、執筆時点では完売してしまっているが、製品としても非常に素晴らしすぎる物であった
MIU MIUについては驚かされる様な服本来としての高いクオリティを求めている訳ではないので、その点でも意外性のある服だった
MIU MIU SS2000
NYLON SKIRT WITH DOUBLE ZIPPER
ウエスト中央をエグるようなVカットのカッティング
ヴァーシティージャケットのリブ襟をウエストゴムの代わりとして配したようなミックス感のあるデザインが唯一無二で秀逸だ
さて、 いかがだっただろうか
他にもMIU MIUのVINTAGEウェアは現在も店頭とオンラインストアで多数展開中
当時のムードと現代のムードとの自分なりのハイブリッドスタイルを模索していただけたら嬉しい